チョコレート系のお菓子の原材料欄を見ると、”準チョコレート”と書いてあるものが多くあります。
“準”ってなに?チョコレートではないの?偽物?
この記事では、チョコレートと準チョコレートの違いは何なのか、そもそもチョコレートとは何なのかについて紹介します。
“チョコレート”と”準チョコレート”の違い
チョコレートと準チョコレートの違い、それはずばり配合量の違いです。
チョコレート類の定義については「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」で定められています。
第2条 2 この規約において「チョコレート」とは、チョコレート生地のみのもの及びチョコレート生地が全重量の60パーセント以上のチョコレート加工品をいう。
第2条 3 この規約において「準チョコレート」とは、準チョコレート生地のみのもの及び準チョコレート生地が全重量の60パーセント以上のチョコレート加工品をいう。
第2条 12(1) チョコレート生地
カカオ分が全重量の35パーセント以上(ココアバターが全重量の18パーセント以上)であって、水分が全重量の3パーセント以下のもの(ただし、カカオ分が全重量の21パーセントを下らず(ココアバターが全重量の18パーセント以上)、かつ、カカオ分と乳固形分の合計が全重量の35パーセントを下らない範囲内(乳脂肪が全重量の3パーセント以上)で、カカオ分の代わりに、乳固形分を使用することができる。)第2条 12(2) 準チョコレート生地
ア カカオ分が全重量の15パーセント以上(ココアバターが全重量の3パーセント以上)、脂肪分が全重量の18パーセント以上のものであって、水分が全重量の3パーセント以下のもの(ただし、チョコレート生地に該当するものを除く。)イ カカオ分が全重量の7パーセント以上(ココアバターが全重量の3パーセント以上)、脂肪分が全重量の18パーセント以上、乳固形分が全重量の12.5パーセント以上(乳脂肪が全重量の2パーセント以上)であって、水分が全重量の3パーセント以下のもの(ただし、チョコレート生地に該当するものを除く。)
長々とありますが、つまりは「カカオ分やココアバターや乳固形分が、基準を下回っていたらチョコレートを名乗っちゃだめだよ」ということです。
準チョコレートはチョコレートよりも基準が甘い、つまりチョコレートではない成分がより多く入っているということになります。
欧州のチョコレートへのこだわり
上記で日本のチョコレートの定義を記載しましたが、この定義、欧州諸国からするととんでもなく甘い。
EUではチョコレートに含まれる油脂の95%はココアバターでなければならないとされており、国によってはカカオ分100%でなければチョコレートではないと主張します。
日本ではココアバター18%以上、カカオ分35%以上なので、EUから見ると、日本はおおよそチョコレートとは呼べない混ぜ物だらけのものをチョコレートと呼んでいることになります。
準チョコレートは粗悪品?
このような書き方をすると、日本のチョコレートはダメ、準チョコレートなんて偽物だ、という印象を受けるかもしれませが、けしてそんなことはありません。
日本人が作った日本人の舌に合ったチョコレートは、くちどけもなめらかで美味しいです。
スーパーに行って100円も出せばおいしいチョコレートが食べられるなんて幸せなことです。ロッテのガーナ大好きです。
日本のおいしいチョコレート・準チョコレートを満喫しつつ、ときどきEU基準のチョコレートも食べてみて、各々のこだわりを感じてみましょう。